IPO投資の始め方

IPO投資の始め方

IPO投資は抽選に当たりにくいというデメリットもありますが、ローリスク・ハイリターンな投資というメリットもあります。
そんな魅力に惹きつけられて、IPO投資を始めたいという投資家の方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回はIPO投資を始めるために必要なことや、その注意点について紹介することにしましょう。

IPO投資を始めるには証券会社に口座開設が必要

IPO投資を始めるためには、証券会社に口座を開設しておく必要があります。口座開設の手続き自体は銀行口座の開設とほぼ同じだと考えてもらって問題ありません。
まずは、インターネットや証券会社の店頭で口座開設の申し込みを行い、次に申込用紙に必要な情報を記入したり、マイナンバーのコピーや印鑑、証券会社への投資資金の送金や証券会社からの出金の窓口となる銀行口座の情報を提出します。そして、無事に証券会社の審査が通り、口座を開設できれば、IPO投資を始めることができます。

当選確率の高い証券会社を選ぶ

口座を開設さえしてしまえばIPO投資を始めること自体は可能です。
しかし、だからと言って適当な証券会社を選んでしまってはIPO投資を始める正しい一歩を踏み出したとは言えません。

なぜなら、IPOへの投資は各IPO銘柄に申込をした人の中から抽選で選ばれた人しか行うことができないため、当選確率の高い証券会社を選ぶことがポイントになるからです。
では、その当選確率の高い証券会社とはどういった会社なのでしょうか。

証券会社選びのポイント:IPOの主幹事としての実績

1つ目のポイントは、IPOの主幹事をしている回数が多いかどうかです。
ベンチャー企業などがIPOを行う場合、1つの証券会社にIPOの手続きなどを依頼します。このIPOの手続きを直接依頼された証券会社のことを主幹事と呼びます。

そして、この主幹事がIPOを行う企業の株をどの証券会社を通じて、どれだけの株数を売るのかを決定します。

そのため、ごくごく当然のことですが、主幹事が最も多くの株を取り扱うことになります。
しかも、その比率は多くの場合、IPOを行う企業が発行する株数の80~90%にも及びます。
例えば、ある企業がIPOを行って100万株を発行したいと考えていて、その株を主幹事と、N社、S社、D社の合計4社を通じて投資家に売却するとしましょう。
この場合、主幹事が80万株、N社が10万株、S社が6万株、D社が4万株をそれぞれの顧客に販売するというように、主幹事に多くの株数が割当てられ、その他は少ない株数しか割り当てられません。

そのため、もしこの企業のIPOに申込をする投資家の数が4社で同じなら、主幹事に口座を持っている投資家と、D社に口座を持っている投資家では当選確率が20倍も違ってくることになります。

これは、宝くじの一等が1本の場合と、100本の場合だと、後者の方が当たりやすいと思うのと同じことだと考えてもらえばわかりやすいでしょう。
このように、主幹事として選ばれた証券会社には多くの株数が割当てられます。そのため、主幹事の実績が豊富な証券会社に口座を開設した方がIPOの抽選に当選しやすくなるのです。

証券会社選びのポイント:口座開設数

2つ目のポイントは、証券会社の口座開設数です。仮に配分されたIPOの株数が多かったとしても、それに申し込む投資家の数が多ければ多いほど、抽選に当たりにくくなります。
そのライバルの数を推測するために利用できるのが、各証券会社の口座開設数です。
各証券会社の口座開設数はその証券会社を使って投資を行っている人の数を意味していますので、この数が多ければ多いほど、IPOの抽選の際のライバルが多くなりやすいと言えます。
例えば、日本を代表する証券会社である野村證券はIPOの主幹事となる回数が多いのですが、顧客数も多いためIPOの抽選には当たりにくいと言われることもあります。
そのため、主幹事のなりやすさと、ライバルの多さのバランスを見極めることが必要になります。

証券会社選びのポイント:抽選方法

最後のポイントは、抽選方法です。実は、証券会社によって抽選の方法が異なっています。
誰もが同じ確率で当選する抽選方法や、購入したいと申告する株数に応じて当選のしやすさを変える抽選方法、優良顧客に優先的に当選させる抽選方法など様々な方法を各証券会社は採用しています。
そのため、投資資金が豊富な場合には、購入する株数に応じて当選のしやすさが変わる抽選方法を採用している証券会社を選ぶといったように、自分の資金力や証券会社との付き合いなどを考えながら証券会社を選ぶ必要があります。

複数の証券会社に口座をもつという戦略もあり

ここまで解説してきたように、IPO投資を始める際には、IPOの抽選に当選しやすい会社を選んで、インターネットや店頭などで口座開設を行うというのが基本的な流れになります。
ただし、複数の銀行に口座を持つことができるように、複数の証券会社に口座を持つこともできます。
そのため、口座開設の手間をかけてもいいと思うのであれば、複数の証券会社に口座を開設し、それぞれの証券会社でIPOの抽選に申し込むということも可能です。
この方法は手間がかかりますが、当選の確率を高めることができるので、IPO投資を始める際にはこの方法も検討してもよいでしょう。

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